ナノフュエル株式会社 HOME > ナノエマルジョン燃料 概要
従来のエマルジョン燃料
エマルジョン燃料とは、石油等の液体燃料に水を添加し、油中に水を分散させたものです。エマルジョン燃料の期待される効果は、燃焼効率が改善され、燃費削減を実現すること、完全燃焼をめざすことによりPM(Particulate Matter:炭素質の粒子状物質)を削減すること、そして水の潜熱によりNOxを削減することです。
エマルジョン燃料の開発の歴史は長く、多くの研究機関や、メーカーが挑戦して来ましたが、PM(炭素質の粒子状物質)、NOx(窒素酸化物)の削減には、ある程度効果が見られるものの、燃料としての基本性能が大幅に劣化してしまうことを避けられず、また、燃費の削減が不十分であり、さらには製造コストが上昇し採算性が悪化するなどの問題がありました。
ナノエマルジョン燃料
- 最先端のナノ技術を適用
当社のナノエマルジョン燃料は、物質の微細化技術を用いることにより、油膜厚が薄く、油滴の微粒化の度合いを極限まで高め、燃焼効率の大幅な向上を実現したものです。その結果として、燃料としての基本性能を失わずに、十分な燃費削減と低コスト燃料を実現し、かつPM、NOxの削減には極めて有効な実用性の高い製品を完成させることに成功しました。 - 低添加率のオリジナル添加剤を適用
通常のエマルジョン燃料は3%~5%の添加剤が使用されておりますが、当社のナノエマルジョン燃料は、他社の10分の1程度、すなわち0.3%~0.7%の微量の乳化剤の添加を行うだけで、燃焼にムラが発生せず、安定性を保つことができます。
また、水粒子を極限まで微細化し、均一分散させることにより、燃料削減効果やPM(炭素質の粒子状物質)、NOx(窒素酸化物)の削減効果が飛躍的に向上しました。 - 優れた加熱安定性を発揮
当社のナノエマルジョン燃料は、生成直後から、他社エマルジョン燃料に比べ、圧倒的に細かい水粒子径を保っており、生成後90分経過後は、他社エマルジョン燃料が、大きくその形を変えるのに比べ、ほとんど変化せず生成直後の状態を保っています。
使用する添加剤「NANOEMER」は、当社が独自に開発したものであり、軽質油、植物油など、油種や品質に関わらず、様々な油を乳化することも可能です。通常の重質油は添加剤が不要になります。また、当社のナノエマルジョン燃料製造装置は、既存の燃料タンクと燃焼設備の間に配置するだけの、省スペースのインライン方式を採用するため、設置工事が簡便で、コストも比較的廉価で抑えられます。 - 技術製品とテクニカルサービスを提供
当社は単なるナノエマルジョン燃料製造装置の提供ではなく、お客様の燃焼装置・関連装置の特性に対応したナノエマルジョン製造装置(ハードウェア)と、お客様が使用される燃料の性状、加水使用する水の特性に対応した添加剤組成、添加率などの調整による添加剤の最適化(ソフトウェア)をシステムとして導入し、お客様に燃費の向上、化石燃料減に伴う換算CO2の削減、NOxなど排ガス改善などのメリットを最大限享受頂く事業を推進しております。 - 蓄積された豊富なノウハウを活かした最適な適用方案を提供
既にグループ会社により、アスファルトキルン、アルミ溶解炉などの工業炉、ボイラー、陸用発電機エンジン、舶用主機エンジンなど多くのお客様にて実用検証が実施されており、燃費節減,排ガス改善効果が実証されております。特にエンジンシステムへの適用に関しては、エンジンメーカーとの共同実験、顧客との実証試験において、ナノエマルジョン燃料装置を組み込んだシステムにより、今までトレードオフとされてきた燃費の向上とNOxの削減の同時達成が実証され、高い評価を受けております。