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ナノエマルジョン燃料

技術紹介

待望の画期的な新燃料の誕生

従来のエマルジョン燃料における課題

エマルジョン燃料は、燃焼効率が改善されることから、燃費削減、スモーク、PM(Particulate Matter:炭素質の粒子状物質)等の有害排ガス、更に水の冷却効果によるNOxの削減等が期待され、約50年前から世界中で検討されてきました。しかしながら、下記の通り課題も多く定着してきませんでした。

  1. 不十分な有効性
    燃費の削減、有害排ガスの削減効果が不十分であり、燃費において逆効果なこともある。
  2. 燃料機関への悪影響
    エマルジョン燃料の性状(水粒子の粒径、分散状態等)が不均一な為、エンジン等においては燃料噴射毎で水分率、曳いてはカロリーがバラつき、出力が不安定となる。
    燃焼機関の多くは供給した燃料の一部が消費されずに燃料系統内で循環している。その際、燃料が加温(特に重油では粘度を調整する為、人為的に60℃~150℃に加熱している)され、水の分離が一気に進み、燃焼機関への悪影響を与える。
  3. 高いコスト
    C重油、再生油等以外の石油においては界面活性剤が必要で、一般的には2~3%を添加している。この添加剤が300~1000円/kgする為、エマルジョン燃料は元の石油よりコスト高となる場合が多い。

ナノエマルジョン燃料による課題の克服

  • ナノエマルジョン燃料とは石油等の液体燃料に10~30%の水を均一に分散し、その水粒子径を100~500nm
    (0.1~0.5μm)に調整したものです。また通常は水と油の分離を防ぐために少量の界面活性剤を添加しています。
  • ナノエマルジョン燃料と従来のエマルジョン燃料は一見よく似ていますが、その性能は全く異なります。当社のナノエマルジョン燃料は、物質の微粒化技術を用いることにより、油膜厚が薄く、油滴の微粒化の度合いを極限まで高め、燃焼効率の大幅な向上を実現したものです。その結果として、燃料としての基本性能を失わずに、十分な燃費削減と低コスト燃料を実現し、かつPM、NOxの削減には極めて有効な実用性の高い製品を完成させることに成功しました。
ナノエマルジョン燃料

ナノエマルジョン燃料の技術的背景

ナノエマルジョン燃料

1. 最先端のナノテクノロジー

当社のナノテクノロジーは30年に亘る研究開発により完成した最先端の微粒化技術です。シリカ、アルミナなどの硬い物質の破砕・解砕やカーボンナノチューブなどの分散、更には油水の乳化(エマルジョン化)等、様々な物質、用途で幅広く利用されており、国内における当該技術の採用実績は1,000社に上ります。

技術の最大の特徴は、高速流体において発生するキャビテーションと言われる大変大きなエネルギーをナノテクノロジーに応用したことにあります。現在、類似技術がいくつか出てきておりますが、当社が獲得してきた多数のノウハウ、データ、コア部品の加工技術、特許等により他社の追従を許しません。

2.多岐にわたる研究開発

当社の技術はナノテクノロジーを基盤に、燃焼機関により最適な燃料及び燃料製造装置を開発し、燃費、排ガス等を改善するものです。すなわちこの研究開発には、化学、物理、機械と電気等の高度な知識、知見が必要となります。当社はそれらに対応可能な陣容を整えるとともに、異分野の研究者を有機的に結び付けることで従来にはない新しい発想で研究開発を行ってきました。

また、技術の範囲が大変広いことから、研究機関やメーカー等との共同研究開発、共同実験、委託研究、委託実験等を実施し、外部の経営資源を有効に活用しています。

主な研究内容

  • エンジンにおけるナノエマルジョン燃料の最適性状に関する研究
  • 蒸気ボイラーにおけるナノエマルジョン燃料の最適性状に関する研究
  • 温水ボイラーにおけるナノエマルジョン燃料の最適性状に関する研究
  • 単純バーナーにおけるナノエマルジョン燃料の最適性状に関する研究
  • ナノエマルジョン燃料専用添加剤に関する研究開発
  • 核心部品である「ジェネレーター」の研究開発

3. 燃焼機関と燃料の最適化に視点を置いた業界初の新燃料技術

石油関連企業においては様々な燃料の改質がなされていますが、主として石油性状の視点からの研究開発です。またエンジンメーカーやボイラーメーカーは既存燃料を対象として機関の設計開発をしてきました。すなわち、従来はディーゼル機関と燃料の最適性の視点から新燃料を開発するという試みがあまりされていません。当社の技術は燃費の削減、燃料未燃物の削減、有害ガスの削減等をディーゼル機関にあわせて燃料を最適化させることで達成したものです。

4. ユーザー環境を最大限考慮したナノエマルジョン燃料製造装置

  1. 当社のナノエマルジョン燃料製造装置は、既存の燃料タンクと燃焼設備の間に配置するだけの、省スペースのインライン方式を採用するため、設置工事が簡便で、コストも比較的廉価で抑えられます。
  2. 燃料機関の燃料使用等に合わせてその製造量を制御する。
  3. 長期間使用せず再稼働する際に、配管タンク内の残留ナノエマルジョン燃料を再乳化する。
  4. 万一NEFSに不具合等が発生してしまった場合には、元の燃料ラインに切り替える。
  5. 現場にてフィルター清掃した際などに発生するエアーは簡単に抜き取る。
  6. 燃料製造状況を本部にて常時モニターするシステム。

5. 独自開発によるナノエマルジョン燃料専用添加剤

通常のエマルジョン燃料は3%~5%の添加剤が使用されておりますが、当社のナノエマルジョン燃料は、他社の10分の1程度の微量の乳化剤の添加を行うだけで、燃焼にムラが発生せず、安定性を保つことができます。

添加剤「NANOEMER」は、当社とミヨシ油脂(株)によるナノエマルジョン燃料専用添加剤です。対象になる燃料は、灯油、軽油、A重油、MDO、MGO等様々の上、同一油種でもその性状は大きく異なることから、既存の添加剤では全く対応できません。当社の専用添加剤は2種の添加剤の配合を変えることでこれらの全ての燃料のナノエマルジョン化を可能にしました。

6.蓄積された豊富な試験データ

新燃料を既存の燃料市場に導入していくためには、その有効性はもとよりディーゼル機関への悪影響がないことを立証する必要があります。すなわちメーカーや公的機関による評価試験及び試験データが重要となります。

当社は、アスファルトキルン、アルミ溶解炉などの工業炉、ボイラー、陸用発電機エンジン、舶用主機エンジンなど多くのお客様と評価試験を実施し、燃費削減、排ガス削減効果を実証してきました。特にエンジンシステムへの適用に関しては、エンジンメーカーとの共同実験において、ナノエマルジョン燃料装置を組み込んだシステムにより、今までトレードオフとされてきた燃費の向上とNOxの削減の同時達成が実証され、高い評価を受けております。

ナノエマルジョン燃料の燃焼メカニズム

ディーゼル機関においては燃焼室内に噴霧された(液体)燃料が急激に温度上昇、油滴の表面から芯に向かって燃焼し、熱や圧力といったエネルギーを発生させます。エマルジョン燃料はこの温度上昇の過程で油より先に内包された水が気化、体積膨張(大気圧下で約1700倍)し周囲の油を分散させることで油滴を微粒化します。これにより油滴の表面積が大きくなることから燃焼効率が改善します。ナノエマルジョン燃料は従来のエマルジョン燃料より、油膜厚が 32分の1にもなります。これにより油滴が更に細かくなり、その表面積が格段と大きくなることで効果が増大します。

ナノエマルジョン燃料

性能が実証されているナノエマルジョン燃料

ナノエマルジョン燃料 ナノエマルジョン燃料は国内大手エンジンメーカー5社、海外大手エンジンメーカー1社をはじめ、船舶、道路、食品、化学、アルミ等幅広い分野の大手企業で評価試験を実施し、そのすべてで燃費の削減と有害排ガスの大幅な削減が立証されています。

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松村健彦

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